

○建築の作法-2
Pers /部分・表情・「気」のデザイン
建築の計画を人間の眼の位置で見たらどう見えるのか。建築は模型で表現し易いものばかりではなく、建築のテクスチュア(表情)を重視したディテール(部分)などはスケッチ画や透視図でないとうまく表現することができません。私たちのアトリエでは3DによるCG画で多方向から見た図を作成したり、手書きのペン画等でより建築の持つ「表情」や「空気」をリアルに予測することで、スタッフ全員がそうしたディテールを把握し共有し合い、より高度で繊細な建築空間を実現しています。


○建築の作法-3
Nature [Farm] /「自然」と暮らす
アトリエの南に隣接して約2,000㎡、私たちの農園「赤城高原農場」が広がっています。私たちはここで季節の野菜や様々な果樹24種約60本を育てています。雑草や害虫の駆除、野菜苗の植付けから収穫、ジャムや漬物作りまで自分たちで行うことで、自然は豊かな恵みを与えてくれるだけでなく、手におえない脅威をももたらす存在であることを肌で感じています。自然と仲良く暮らすためには、人が自然に強く働きかけることが必要で、そうすることでのみその均衡が図られるのだということを肝に命じなければなりません。建築と自然とのバランスを実現するためには強いエネルギーが必要なのです。私たちは自然と暮らす中で、そのバランスを提唱しています。本当に質の高い建築はそうした強いエネルギーを込めて創らなければいけないと思うからです。


○建築の作法-4
People /建築は -まちづくり -
〈まちづくり〉の語感には建築というハードだけではない、むしろソフトとしての〈人と人との良い関係づくり〉という意味合いが込められています。「中心市街地活性化シニアアドバイザー (独立行政法人/中小企業基盤整備機構)」として、これまで様々な地で10数年に渡りまちづくりに関わってきましたが、現場では個々の建築デザインや建築技術の問題以上に、人と人との関係づくりが大切です。今、社会は〈コンクリートから人へ〉という時代を迎えていますが、建築はソフト重視ゆえの“掘っ立て小屋”でいい、ということではありません。これまで思い思いに身勝手な自己主張をするだけの「ハコモノ」が多過ぎたのは、専門家であるはずの建築家の思慮不足ゆえの結果。真の意味でまちに住む人たちが望む建築、まちに集まる人たちが望む建築を創れなければ建築家の存在価値はゼロです。必要とされるのは単に建主の好みを表現出来る力ではなくて、〈地域との整合性〉というプログラムを建築に込める力。それこそが建築家の職能です。